Louver ■ ルーバー

最近のシンプルで無機質なデザインの建築には、ルーバーは非常に多用されている。ルーバーには、いろいろな機能がある。視線の方向性を制御したり、光を遮蔽したり、風を通したり... それが、その機能を持つ、形態のある「モノ」としてではなく、機能はあるが形態のない「面」としてのみ見えるため、「かたち」は消去されスッキリとして見える。ここでは、そのような消極的な要求によるものではなく、視線の制御という点に着目し、積極的にルーバーを用いる方法を提案する。

建物の壁をあけて、そこに縦のルーバーをつかう。ルーバーの方向は壁に直角とする。視線は内からも外からも、壁に直角方向に制御され、外部の移動する者からはルーバーの正面を通るひとときだけ中の様子がうかがえ、中にいる者からは外を通過する者を、他人としてではなく単なるヒトとして感じることができる。
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外からは正面を通り過ぎるほんのわずかのあいだしか内部を見ることができない


中からは通り過ぎる「ヒ ト」が見える